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>>グーグル、7−9月期は46%増益【WSJ

 ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル) 米ネット検索大手のグーグルが18日発表した7−9月期決算は、人材の採用ペースを加速しながらも利益成長率を高め、4−6月期決算の発表時に浮上した懸念を払しょくする内容となった。

 7−9月期の純利益は前年同期比で46%増加し、増益率は4−6月期の28%を上回った。中核の検索広告事業や、提携先のウェブサイトに表示される広告の仲介事業が引き続き好調だった。売上高は57%増加した。

 エリック・シュミット最高経営責任者(CEO)はアナリストとの電話会見で、「季節的には弱い四半期に、このように強い結果が出たことにわれわれは非常に満足している。この四半期をふり返ると、われわれのモデルが極めてうまく機能していることは明白だ」と述べた。

 同CEOとその他の幹部らは、グーグルがさらなる種類の広告の販売に注力していることを指摘した。これには、動画投稿・配信サイト「ユーチューブ」に表示されるものや、衛星放送大手エコスター・コミュニケーションズを通じたテレビコマーシャルが含まれる。

 ジェフリーズのインターネット業界担当アナリスト、ヨセフ・スクアリ氏は「7−9月期決算は強く、欠点がなかった」と評価。目覚ましい業績が今後も続きそうだ、と予想した。

 決算はナスダックの取引終了後に発表された。グーグルの通常取引終値は前日比6.14ドル(0.97%)高の 639.62ドル。決算発表を受け、その後の時間外取引では一段高となり、642.87ドルで取引されている。グーグル株は9月初旬以来、上昇に弾みがついており、年初来では40%近く上昇している。

 グーグルの従業員数は7−9月期に2130人増え、9月末で1万5916人となった。4−6月期の1548人から採用ペースが上がった。同社が7月に発表した4−6月期決算は、人件費やその他コストの増加が最終利益を圧迫し、市場予想を下回った。計画より速いペースで採用を進めたことが一因だった。

 シュミットCEOは「これらの数字は実質的には、数カ月前に合意していた採用が突出したものだ。われわれは従業員数には多くの注意を払っているため、いずれは安心していただけるだろう」と述べた。

 7−9月期の純利益は10億7000万ドル(前年同期は7億3340万ドル)。株式報酬費用などを除いた1株利益は3.91ドルと、トムソン・ファイナンシャルが集計したアナリスト平均予想の3.78ドルを上回った。

 売上高は42億3000万ドル(前年同期は26億9000万ドル)。提携パートナーに支払うトラフィック獲得費用(TAC)を除いた売上高は30億1000万ドルと、アナリスト平均予想の29億4000万ドルを上回った。

 全体の売上高の伸び率は、7−9月期が57%だったのに対し、4−6月期は58%、2006年の1年間は73%だった。一方、提携パートナーに支払うTACを除いた売上高の伸び率は、7−9月期は40%となり、4−6月期の36%から加速した。

 7−9月期は、海外部門が売上高の48%を占めた。これは4−6月期と同程度。